2012/9/8 Sat

ウェブ

ホームページは万能ではない

保険代理店の営業戦略の一環として、ホームページの活用を提案しているが、しばしば受ける質問にこんなものがある。

「で、月に何件くるの?」

当然気持ちは分らない訳ではない。営業戦略の一環としてホームページ活用を行うのだから、その効果が気になるのは当たり前の事。どれだけ相談が入り、どのぐらいの割合で成約するか。当然、ホームページには費用が掛かるのだから、その結果どれだけ手数料収入がアップするのかを気にするのは至極当たり前の事。

ただ、ホームページは万能ではない。

ただ作ったからと言って、月に何件の問合せがくるかは、当然保証できない。お店を出せば顧客がくる訳もなく、当然看板を付け、宣伝活動を行うから顧客が集まるのであって、出店しただけで顧客が何人来るか。そんなことは誰にも分らない。

もちろん、「どこ」に出店するのかにより、ある程度の期待値は測れる。コーヒーショップチェーンやコンビニなどは、出店するお店の場所の人通りなどを細かく分析している。保険代理店のホームページも同じことをする必要があると思う。ホームページを単に作って、検索エンジンで見つけられるのを待つばかりではなく、人通りを確保しているサイトに露出する。そうすることにより、ホームページが、星の数ほどある他のサイトに埋もれる事を防げる。

もちろんサイトの内容にも注意が必要。

よく保険会社のロゴを前面に出した保険代理店のホームページを見る事があるが、そういったホームページを作る理由が分らない。保険会社の宣伝をすることを目的にホームページを作っているのであれば、それはそれでも良いのだろうが、問合せを獲得したいと考えてホームページを作っているのであれば、当然のことながら、「自社の商品」を前面に出したホームページにする必要がある。

特定の保険会社の商品を探している顧客なのであれば、そもそもその保険会社のホームページにアクセスし、そこで資料請求を行うだろう。それでも保険代理店に相談したいと考える顧客は、「誰かに相談したい」と言う願望があるから。

そう、保険代理店の商品は保険そのものではなく、保険相談に乗る募集人自身ではないか。

だとすれば、保険代理店のホームページには、商品である「募集人」を前面に出し、顔の見えるホームページにしておく必要がある。そして、当然のことながら、募集人自身からの保険に関する記事をアップすることも忘れてはならない。

ホームページは万能ではない。
作ったからと言って勝手には顧客は集まらない。

もちろん、保険ウェリナでは、人通りの多いところに代理店ホームページを露出させる仕組みを作っているが、幾ら露出したとしても、代理店が商品掲載を行ってくれなければ、訪れた顧客は問合せなどしない。

「で、月に何件くるの?」

「それはあなた次第。」
ただし、しっかりとホームページを活用し、商品の顔を出せば、何件どころか、何十件の効果につながることも考えられる。

万能なホームページを持ちたいのであれば、まずはホームページに持つイメージを180度変えてもらわなくてはならないだろう。