元々根無し草のように転々とする性分なのに、なぜだか今の環境には6年ほど定着してきた。
学生時代を過ごしたアメリカでは、州をまたぐ大きな引っ越しを含めて環境を変えることが多かったし、社会人になってからでも幾度となく環境が変わっていた。
一つの環境に留まることも大切だと思うようになったからなのか、それとも離れる勇気がなかったからなのか、それは分からないが居心地の良さがあったのは確か。
代わりに妥協というか諦めというか、何をやるにしても「こんなものだろう」というぬるま湯のような考えが生まれ、物事は順調に運ぶようになった反面、刺激というものを他の何かで埋めようとする毎日。
ワクワク・ドキドキするようなことは仕事や生活の中ではなく、街や人に求めるようになっていたかも知れない。
ちょうど平成から新しい元号へ変わる。そのタイミングで、今の環境を大きく変えよう。そう思い始めることが出来た自分を、今は静かに褒めてみたい。